洋式木造灯台


初期の洋式木造灯台では、明治3年6月仮灯の和歌山県潮岬灯台、4年8月竣工の伊豆半島南端石廊埼灯台があげられる。

(初点がいちばん早かったのは、明治4年の石室埼灯台である。)

潮岬灯台は、高さ19mで現在でも匹敵するものはない程堂々たるものであったが、耐久性がないため明治11年石造に改造され、現在に至っている。

また、石廊埼灯台も昭和7年11月強風害によって倒壊するまで60年以上の歳月に耐え抜いた。

木材は耐久力がなく火災の危険があるものの軽量で運搬が容易な点や施工しやすい長所を活かし、けやき、くぬぎなどの堅材を骨子に、良質の檜、杉などが急設を要する灯台に利用された。しかし明治28年以降は他の建材に押され、その後わずかに2基がつくられたのみである。


日本一の灯台