石造灯台


日本初の石造灯台は、イギリス人技師ブラントンによって明治3年につくられた樫野埼灯台で基礎上の灯高4.5mという低いものであった。

明治初期の石造灯台で最も難工事であったものは、神子元島灯台である。

工事は明治2年に開始され、約1年9カ月を要した。

高さ22メートルで建設以来幾多の風浪に耐え、1世紀を経過した今日においてもなお現役としての大役を果たしている。

建設用の石材は、輸送の都合上、主に建築地付近から産出するものが使用された。

これらの石材としては主に安山岩、凝灰岩、花崗岩などが用いられた。

日本は古来、築城等の経験から、伝統的な石工技術を有してはいたが、灯塔のような高層建築物は、ブラントンらの技術指導に得るものが多く、塔高40m前後を誇る出雲日御碕灯台(明治36年)や水ノ子島灯台(明治37年)のような大灯台の建設が実現したのである。



樫野埼灯台

日本一の灯台