宇和島港 6:30 発の高速船に乗る。浄化センター建設中のため、乗り場がわかりづらかった。 沖に出ると波が高く、船は大きく揺れた。
最初に着いた能登で降りれば灯台にいちばん近かったのだが、アナウンスが聞こえずに降りそびれた。島に3箇所ある港の、2番目に着いたところで降りれば、近くはないがそれほど遠くもないだろう。
降りたところは明海だった。太陽は既に登っていてまともに見ると眩しい。 海沿いに歩くとすぐ日振島トンネルに着いた。できてまだ何年も経って無いトンネルだ。 それまでの、車1台やっと通れるくらいの道に比べると、立派すぎるトンネルだった。
トンネルから10分ほど歩くと、キャンプ場の上に出た。さらに上に遊歩道が続いている。 道標には展望台 600m と書いてあった。
さらに海沿いに進む。入り江を回り込むと殆ど道路の幅しか無いような場所に着いた。 風が強い。沖に見えるのは水ノ子島のようだ。
崖崩れ復旧の工事現場を通り、能登の集落に着いた。船を降りてから1時間弱の距離だ。 船乗り場はすぐにわかった。港では地元の漁師さんたちが網の修理をしていた。 集落の外れまで歩いて、通りかかった人に灯台までの道を尋ねる。 わざわざ入り口まで案内してくれた。階段を登ったところの金網の張った扉を開ける。鍵はかかっていない。 ここから先は1本道だそうだ。掛け金を下ろすと反対側から開けられない扉だったので、開けっぱなしで進んだ。 細い山道が灯台に向かって続いている。 途中、崩落箇所があってそこを過ぎてひと登りで尾根に出た。 道沿いに左に進むと、灯台の入口に着いた。
思ったより大きな灯台だ。 隣接して燃料庫が残っていて、朽ちた鉄の扉がコンクリートの床に倒れている。 開けっぴろげになった建物の中には、まだ木の机やかつて使われていた電気部品などが放置されていた。
燃料庫の中に荷物を置いて灯台の写真を撮る。 天気は良いが風が強く、雲の流れが速い。 灯台の裏側から水ノ子島灯台が見えた。 思ったより近く、多少霞んでいるが何とか写真は撮れそうだ。 三脚に EF300/4L IS と x2のエクステンダーをセットする。 ボディは IX E だ。35mm 換算だと 800mm 相当にはなるだろう。 撮り終ってから燃料庫でパンを食べた。 外は風が強く寒いが、建物の中は大丈夫だ。
10時前に灯台を後にした。 来た道を下るとあっという間に階段に着いた。扉は開いたままだった。